食事療法・運動療法・薬事療法を駆使して健康ネットワークづくりを目指しています。
【症例1】東京都 Y動物病院 マスマリン・ローション 投与期間19日間
犬種:シーズー(去勢、6歳) 既往(現病にも関与)アトピー性皮膚炎
以前より外耳炎、肢端舐性皮膚炎を繰り返して、そのたびに対症療法を実施。ステロイド含有軟膏、プロトピック、ティーツリーなど塗布したが反応は今ひとつ。 今回、マスマリン・ローションは明らかに発赤、腫脹の減少が見られた。
▼使用前 平成21年12月17日(10日後)
▼使用後 平成21年12月27日
▼使用後 2010年1月5日(19日後)
【症例2】三重県 I動物病院 マスマリンローション 約1ヶ月継続
犬種:シーズー(去勢、6歳) 既往(現病にも関与)アトピー性皮膚炎
初診(平成21年5月23日)約6ヶ月前から両後肢で起立困難となり、
最近足関節が腫れてきたということで来院した。
両足関節に滑膜のう胞が形成されており、内腔に液体を貯留していた。
抗生剤とNSAIDでしばらく様子を見たが、症状の改善が認められなかった。
また患部の細菌検査でMRSA、ブドウ球菌が分離された。
平成21年9月28日に両足関節腫脹部の切除を外科的に行った。
この時の細菌検査からもMRSAとブドウ球菌が分離された。
その後、自宅で抗生剤投与と定期的な包帯交換を行っていたが患部は潰瘍化していた。
平成21年11月28日から マスマリン・ローションを自宅で患部に塗布してもらったところ症状の顕著な改善が認められてきた。
▼使用前 2009年9月28日
@左右の足根関節部の著しい腫脹 | A切皮後の内景 | B皮下組織を鋭匙で除去する。 | C皮下を腸線で縫合する。 |
▼使用前 2009年11月24日 | |
左踵骨隆起部 | 右踵骨隆起部 |
▼使用後 2009年12月5日 | |
左踵骨隆起部 | 右踵骨隆起部 |
▼使用後 2009年12月12日 | |
左踵骨隆起部 | 右踵骨隆起部 |
▼使用後 2009年12月25日 | |
左踵骨隆起部 | 右踵骨隆起部 |
▼使用後 2010年1月8日 |
【症例3】千葉県 A動物病院 マスマリンローション 約3週間継続
犬種:キャバリア、避妊メス、10歳齢
初診時に洗浄(Pre画像を撮影後)を行い、翌日からは自宅でマスマリンを点耳のみを指示しました。
自宅では洗浄などは行っていません。
週に1回来院時にNolvasan Oticで拭う程度で、洗浄という洗浄は初診時のみです。
1日1滴、左右の耳に点耳しており、2週目からは右耳は1日おき、
左耳は1日1滴のまま点耳しています。
脂漏性の耳だったので、マラセチアがいなくなった後でも、ベタついた感じでした。
左耳がもともとひどく、治りが悪い感じでしたが、今では改善しています。
【症例4】大分県 Sどうぶつ病院 治療期間1週間
他社製品
犬種:ラブラドール 9歳 雄
【細菌性外耳炎】 汚れは残ったものの臨床症状は改善。
再度洗浄、内服追加後に汚れもなくなり治療終了。
犬種:キャバリア 4歳 雄
【細菌性外耳炎】 外耳表面の汚れは改善。血管の透過性も良化。痒み減少。
マスマリン群
犬種:柴犬 8歳 避妊済み
【細菌性外耳炎】 炎症や出血の著しい改善、痒み減少。
犬種:シーズー×キャバ(雑種)4歳 避妊済み
【マラセチア性外耳炎】血管の透過性向上、痒み減少。
犬種:M,ダックス 7歳 メス
【マラセチア性外耳炎】 初診時の脂漏性の汚れが洗浄後に
再来院するまで再度蓄積せず経過良好。痒み減少。
【症例 5】宮崎県 猫の口腔内への応用
重度の口内炎の治療例
■日本系雑種 ■3歳 ■去勢雄 ■FIV+, FeLV+
■現病歴
重度の口内炎(壊死性)
重度のさくそう(BW3.4kg → 2.6kg)
インターフェロン、アモキシシリンで治療するが改善しない。
治療前の肉眼病巣
数m離れていても強い悪臭が漂う広範な舌壊死をともなう
血液検査
Ht 28.7%
WBC 24800 (N93% L5%)
PLT 4.9 TP 10.8
マスマリンの治療後の変化
経過
2日後から口臭軽減
2週後の来院時には口臭ほぼ消失
結論
・猫は(味覚的に)マスマリンの治療を受け入れやすい。
・マスマリンは口腔内の抗菌療法の選択肢になりえる。(前向き試験の意義を示唆)